先日一筆箋を渡して子供を褒め、それとともに保護者にも子供を褒めたことを伝えるという仕組みを紹介しました。
この仕組み、実を言うと、「どれだけ続けられるか」「どれだけ偏りなく渡せるか」が考えどころなのです。
教育トークライン2020年12月号に、紫前明子氏が通知表の所見に関連して、一筆箋について書いています。
その記事の趣旨は、具体的でその子にしか当てはまらない所見を書くために、日々渡している一筆箋を所見と連動させるとよいというものです。
それでも、一筆箋を続けられなければ、お話になりません。
そのために、紫前氏は朝の会において、「一筆箋コーナー」を作ったのです。
毎朝必ず誰かの名前呼ばれて褒められて一筆箋をもらえる、そんな仕組みです。
子供達は、次は誰か、今度は自分かと楽しみにしていて、紫前氏は「このプレッシャーがあるから毎日書き続けられる」と言っています。
では、どれだけ偏りなく渡せるかという課題に、紫前氏はどう工夫をこらしていたのでしょうか。
それは、こんな仕組みです。
「一筆箋は、全員分の名前と「先生より」を書き込んだものを、事前に何冊も作っておく。後は本文を書くだけなので素早くかける。順番に渡していくと褒められていない子が残っているので、次の日はその子の頑張りを中的に探す。偏りがないように全員の良さを探せるシステムである。」
私は、一筆箋をお渡した子を名簿にチェックしていましたが、これならもっと確実です。
いやいや、すごい仕組みだなと感心しました。