仕草や表情を教える

2020/12/10

インドネシアのバリに旅行した時、現地のヒンドゥー教では、頭に手を乗せることはタブーだと言われ、「へえ、そうなんだ」とびっくりしました。 日本だと、子供が親切にした時など「いい子だねえ」と頭を撫でてあげるのですが、それはやってはいけないことなのです。
頭は魂の宿る場所と考えられて、頭を触ることはタブーなのです。

このように、その人と合意形成されていなければ、その行為は全く理解されない、違う意味にとられてしまう可能性があるのです。

低学年のASD(自閉スペクトラム症)の子に、口に指をあてて合図をして見せても、通用しないことがあります。意味がわかってもらえません。

また、小さく指を合わせてバツを作ったりしても、これも通用しないことがあります。これまた、意味がわかってもらえません。

ASDの子の中には、仕草や表情を読み取るのが苦手な子がいます。
ですから、これはどうも通じていないなと思ったら、手間かもしれませんがきちんと教えましょう。
教えて、仕草や表情の合意形成を図るのです。

「口に指を当てたら、「黙りましょう」という合図です。」
「指を合わせてバツを作ったら、「やめなさい」という合図だよ。」

このように、教えます。

それにしても、 口にそってチャックをする「お口チャック」というのは、けっこう通用するのは不思議です。
幼稚園・保育園での使用頻度が高いんだなぁと思った次第です。