世の中には、山のように教育の理論があります。
そして、その中には、様々な美しい言葉が並べられた理屈っぽい理論があるのです。
ただ、その美しい言葉の理屈っぽい理論に従って教室で授業を行っても、子供達に反応が薄く、どよーんとした空気が漂います。
こんな時、その授業をどう評価するのでしょうか。
この授業を、理論の側に立って評価すると、よい授業となります。それは、理論に沿っておこなったからです。
しかし、授業を受ける子供の側に立った時、この授業は悪い授業になります。
こんなシンプルな評価規準を教えてくれたのは、向山洋一氏でした。
「教育実践の評価の基準は、「子供の事実」と「腹の底からの手応えの実感」の二つだけである。」
このように、向山洋一氏は述べています。
私は、 この「子供の事実」(子供の反応・変容、科学的なデータ)と「腹の底からの実感」(自分が授業した手応え)を、頼りに教師生活送ってきました。
そして、現在、同じように、コーチングにおいても、このような評価規準を設定してもよいのではないかと思うようになりました。
すなわち、コーチングを受ける側に一度立って、「腹の底からの実感」を確認することが大切だと思ったのです。
そして、この2ヶ月、コーチングを受ける側に立って、コーチングを受けて得られるもの=恩恵について考えてきました。
なぜ、コーチである私が、コーチをする側でなくコーチを受ける側のことを考えようとしたのでしょうか。
それは、自分が実際にコーチングを受けて「これはよい!」と心から納得していないと、コーチングを心から勧められないからです。 私は、心から納得していないのに、コーチングを人に勧めようとは思いませんでした。
そんな目論見で、この2ヶ月、コーチングを受けては、自分の心を点検していました。
「これはよい!」と実感できるものはないか?、それは何か?
自分の心を点検していってわかったことは、「いきなり大きなドラマが起こるのではなく、小さなドラマがコーチングによって積み重なっていって、大きなドラマになる」ということでした。
これは、あくまで私が心から納得したコーチングの「恩恵」のイメージです。
他の人は、他のコーチングの「恩恵」イメージがあるのだと思います。