ある先生から、クラスでのトラブルの相談を受けました。
クラスで、きびきび動けず、何事もワンテンポ遅れて行動する子が、友達からからかわれていたということが発覚したという事例です。 もちろん、その先生は、からかった友達数名とからかわれた子を集めてヒアリングし、事実関係を確かめて、「嫌な思いをさせた」と謝るところまで終えました。
一応の決着を見た後で、からかわれた子の保護者に連絡して経緯を説明すると、「これまでも、そのようなことがあった」と強く言われたのです。
その先生は、「そうですか。」と保護者の言葉を引き取ったのですが、今後はどうしたらよいかと、相談してきたのでした。
こういったことは、よくあることです。
担任をしていれば、何度か経験したことがあると思います。
・からかわれていることがたびたびである。
・保護者も心配している。
この事に対処する方法はいろいろあると思いますが、私がよくやっていたのは、次のようなことです。
それは、そのからかわれていた子に、1週間でよいですから、毎日「今日はからかわれましたか?」と聞くのです。
もし、「からかわれた」と答えたら、すぐにからかった子たちを注意します。
そして、「からかわれなかった」と答えたら、「明日もまた聞くからね。だいじょうぶだよ」と言っておきます。
このようにしていると、「からかわれない」日が続くようになります。
そうしたら、保護者に連絡して、あれから「からかわれない」ようになったと、毎日聞いていた経緯を説明するのです。
これなら、保護者も納得するし、安心すると思います。
ついでに言うなら、この時だけでなく、1ヶ月後に、半年後に、その子に「まだ、からかわれますか?」と聞いて、そのことも保護者に連絡するとよいです。
このように、いやな思いをした子への声かけを、少しの間継続して行うようにすると、よいことが起こります。