環境を整えることは家庭の力がほとんど

このところ睡眠や運動の科学的な文献を調べていて、その脳に対する影響の大きさに衝撃を受けているところです。

そして、それらの科学的な知見は、主に大人に対する影響なのですが、子供に対する影響のことを考えたら、大人に対する影響の2倍も3倍もパワーがあると思います。 もちろん、良い影響も悪い影響も2倍、3倍になるわけです。

有名なこんな教育プログラム実験があります。
それは、ご存知の方も多いと思いますが「ペリー教育プログラム」です。

これは、アメリカのペリー幼稚園において、就学前教育プログラム(週5日1.5時間の学習を2年間、)を実施したところ、プログラムを受けた子は受けていない子に比べて、幼児教育を受けた結果、成人後の雇用や経済状況が安定し、生涯に渡って所得の向上が見られ、犯罪率も低くなるなど、人生がよりよくなったのです。

このペリー教育プログラムで忘れてならないのは、子供への教育だけでなく、保護者への教育(週2.5時間の家庭訪問)を行ったことです。 そこでは、子供に対してよい環境を整えること、よい働きかけをすることについての保護者への支援と講義を行いました。
この効果も、人生をよりよくすることにつながりました。

このように、子供の成長にとって、環境を整えることはとても重要なのです。
例えば、睡眠をたっぷりとる、整理整頓する、本など興味がわくものを手近に置いておくなどの環境整備は、子供の成長にきっと役立ちますね。

ですが、この環境を整えることは家庭の力がほとんどなのです。

私達にできることは、学級通信や懇談会等で、繰り返し環境を整える効果の情報を保護者に伝えていくことです。
なんだか、ザルで水をすくうようなイメージですが、それでも、伝えていってほしいです。