「ちょっと待っててね。」ではなく「3分待ってね」

発達障害の子、特に自閉症スペクトラム症の子が、「察する」「暗黙の了解」を前提としたやり取りが苦手です。
「語用論」を解せないのです。

では、どのようにトラブルを回避し、その子が無用な辛さを味わないようにしたらよいのでしょうか。

それは言葉をかける側が、曖昧な表現を避けて「具体的な表現」を心がけるということです。

よくもち出される例があります。

「ちょっと待っててね。」

この「ちょっと」とは、いつまで待つのでしょうか。
どこまで待つのかわからなくて、自閉症スペクトラム症の子はどんどん不安になります。

これは、「具体的な表現」をするとこうなります。

「3分待ってね」

です。
こういったストレートな表現が大切なのです。

さて、
この他にも、微妙な言い回しを私たちはかなりしています。

「急いでないから、時間がある時にやっておいてください」

これも、結局やるの?やらないの?です。
どちらがわからないので、自閉スペクトラム症の子は不安になりますね。

これも、「具体的な表現」をするとこうなります。

「明後日までにやっておいてください」

です。
これまた、ストレートな表現です。
やる時間はあなたに任せますよ、時間がある時にやっておいてください、ということですが、あまりくだくだいうのは、返って分からなくしますので、ストレートな表現の方が良いのです。

曖昧な表現に困っている子はけっこういます。
ぜひ、具体的な表現を心掛けてください。