東日本大震災10年に際して、台湾の謝長廷代表(駐日大使に相当)は、産経新聞に、震災を機に、日台間で相手を思いやる「善の循環」が生まれたと寄稿しました。
この寄稿には、これまでの日本と台湾とのやり取りが描かれていて、この事も子供達に伝えて欲しいことだと思いました。
「10年前の3月11日、東日本大震災が発生した際、台湾の人々はテレビに映る想像を絶する光景に大きなショックを受け、日本の大変な状況にいても立ってもいられない気持ちになった。
そのとき、台湾の人々の心に浮かんだのは、台湾中部で1999年、921大地震(台湾中部大地震)が発生した際、日本のレスキュー隊が真っ先に駆けつけ、台湾の被災者を助けてくれた記憶だった。 「今度は台湾が日本に恩返しする番だ」と、台湾の各界が募金活動を始めた。」
謝氏の言う通り、台湾の募金活動によって、震災後、世界最多となる200億円超の義援金が届けられたのです。
台湾が、世界で最多の義援金を届けてくれたことを忘れてはならないと思います。
そして、この「善の循環」は続きます。
「2014年に台湾南部の高雄で大規模なガス爆発事故が発生した際、今度は日本から次々と温かい支援の手が寄せられた。
私が16年に駐日代表に着任した際、まず初めの公務は、熊本地震の被災地に台湾からの義援金を届けることだった。」
日本と台湾では、お互いに災害が起こるたびに、物質的な支援だけでなく精神的な支え合いが、政府間だけでなく民間においても行われているのです。
「善の循環」
いい言葉だなあと思います。