先日、ある大学の教育実習オリエンテーションに、実習生を迎える教師の立場として、学生たちにレクチャーをしてきました。
ずっとオンラインで学んできた学生たちは、久しぶりの対面・リアルな授業に、最初はおとなしくしていましたが、レクチャーを受けるうちに、教育実習のイメージがわいてきたらしく、次々と声を出し、質問も切れ目なく飛び出すようになりました。
実は、そのレクチャーの前に、教育サークルのメンバーにアンケートをして、苦言や要望などを集めておいたのです。
そして、その苦言や要望をもとに、私はレクチャーを組み立てました。
その中に、「実習生に何を体験してもらいたい。考えてもらいたいですか。」という項目があって、一番同感かつ秀逸だと思ったことを学生に紹介しました。
それは、
「1日の中でクラスの子ども全員を褒める体験」
です。
これって、私達も、極度に「全員を褒めるぞ」と意識したり、発表会などでもれなく全員が発表したりすることがなければ、なかなか達成できません。 そんな難しいことを、実習生に期待すると言うのです。
しかし、「全員を褒める」と決意することで、
・文字通り、一人一人の子を観察する
・もれなく、良さを見つける。もしくは、良さを引き出す(作り出す)
ことに意識が向きます。
そして、この意識が教師の「一人残らず成長させる」という覚悟を作っていくのだと思うのです。
そんな覚悟を、少しでも実習生に知ってもらいたいです。