「お疲れ様」と「ご苦労様」

イベントが終わった際や職場の帰り際の挨拶で、「お疲れ様」と「ご苦労様」をきちんと使い分けているでしょうか。
私は、若い頃、その使い分けを知らずにいて、ずいぶん失礼なことをしたと思っています。
これは、知らなかったからではすみませんね。

「お疲れ様」
「ご苦労様」

これは、どちらも相手をねぎらう言葉です。
しかし、使う相手によって使い分けが必要とされています。

一般的には、目上の人が目下の人への労をねぎらって使う言葉が「ご苦労様」です。少し上から目線の言葉になりますね。
ですから、上司や先輩に対して「ご苦労様」を使うのは避けたほうがよいでしょう。
もっとも、私のように、自分が年上になっても「ご苦労様」は使わない人もいます。
お互いの関係において、上から目線がふさわしいとは思わないからです。

一方、「お疲れ様」は、相手の立場に関わらず、挨拶として使用できる言葉です。
一般的なビジネスマナーとしては、目下の人から目上の人に向けても使ってよい言葉とされているのです。
とすると、「お疲れ様」を使った方が汎用性があるわけです。
ですから、こちらを使うことを推奨します。

ただ、調べてみると、「お疲れ様」が相手の立場に関わらず挨拶として使用できる言葉だと世間で認識されたのは、そんなに昔ではなく近年のことです。 ですから、「お疲れ様」についても、相手の世代によっては気分を害す場合もあるのだということです。

でも、そんなことは気にしないで、

「お疲れさまでした。お先に失礼します。」

と気持ちよく退勤するようにしましょう。