平均値・中央値・最頻値

時折、このメルマガのネタにならないかと、中学受験問題を取り上げる日能研の「シカクいアタマをマルくする」をチェックしています。

この2021年5月の相洋中学校の算数の問題は、そんなに難しくないのですが、私達の「平均」信仰を打ち破る問題だと思います。 https://em-tr270.com/L90494/b300/113091

その問題は、以下の通り。

「データを代表する値のことを代表値といい、代表値には平均値や中央値、最頻値(さいひんち)などがあります。
(以下、中略)

(問2)あるクラスの生徒15人が、この1か月間に読んだ本の冊数は下のようになりました。このデータの平均値、中央値、最頻値は、それぞれ何冊ですか。

1・2・1・4・2・1・3・1・12・1・3・3・51・0・2

(問3)(問2)のようなデータのとき、平均値は代表値としてあまり適当ではありません。その理由を簡単に説明しなさい。」

(問2)の答えです。
・平均値
(0×1+1×5+2×3+3×3+4×1+12×1+51×1)÷15=5.8(冊)
・中央値
8番目の2冊。
・最頻値
最も人数が多い冊数で、1冊。

(問3)の答えです。これが重要です。
平均値は5.8ですが、5.8冊以上読んでいる子は2人だけです。残り13人は4冊以下なので、平均値を代表値とするのは、適当ではないです。

51冊読んでいる一人が、平均値を押し上げています。
それなのに、自分は平均以下だなんて嘆くのは意味がないですね。