平均所得が高すぎるという実感

昨日、相洋中学校の入学試験の算数問題を紹介して、「平均」がいかに当てにならないことを示しました。

今日は、私達がよく見聞きする「平均」も、当てにならないことを示したいです。
それは、「平均」所得です。

平成30年度の厚生労働省のデータによれば、平均所得は551万6千円です。
平成30年 国民生活基礎調査の概況
https://em-tr270.com/L90494/b300/113101

この平均値を見て、どう捉えるでしょうか。
「そんなに給料をもらってない。この平均の551万は高すぎる。」と私は思います。

自分のかつての給与を考えたり、民間で働いている息子たちの給与から推測しても、そんなにもらってない、平均は高すぎるというのが実感です。

実は、昨日、平均以外の代表値として学んだ「中央値」というのが、この平均所得にもあるのです。
その中央値は、所得を低いものから高いものへと並べたときの真ん中の値で、423万円です。
この423万なら、「そうだろうな。」と実感できます。

では、なぜ平均値と中央値に差があるのでしょうか。

それは、平均値は、一部の高額所得者によって押し上げられているからです。
所得が1000万円以上の人は全体の約1割しかいないのですが、金額が大きいので、ぐんと平均値を上げているのです。

このように、「平均」を目安として見ていくことは、実感とかけ離れたことになることがほとんどなのです。

「平均」を信仰するのは、もうやめた方がよいですよ。