「謙遜」というのは、日本人の美徳と言われてきましたが、謙遜しすぎるのも、返って相手の気分を害することになります。
最近は、あまり使わなくなってきた言葉に、
「つまらないものですが」
「粗品ですが」
「ほんのお口汚しですが」
があります。
訪れた先に、贈り物や手土産を渡すときに使う言葉です。
しかし、この謙遜の言葉を言葉通りに受け取って、
「つまらないものならいりません」
「粗品なんていらないよ」
「口が汚れるものなどいりません」
と気分を害することもあるのです。
意地の悪い考え方ですが、そんな人もいると思ってください。
こんな「形式的な謙遜」はやめて、率直に自分の気持ちを表した方が、よい印象を相手に与えることができます。
「お口に合うかどうかわかりませんが、私が好きなお菓子を買ってきました」
「話題のおいしいお菓子なので、ぜひ召し上がっていただきたいと思いまして」
これなら、自分のやっていることを「謙遜」して低めることもなく、相手に伝えることができます。
ぜひ、「つまらないものですが」の言い方をやめて、自分の率直な気持ちを伝えましょう。