「ある時の感覚を引きずってしまう」子への対応

自閉スペクトラム症の子には、様々な「感覚過敏」による問題行動が起こります。
教育トークライン2021年6月号に、給食を食べている途中で嘔吐してしまったことから、給食を食べられなくなった子の事例を、宮尾益知ドクターが紹介しています。

この給食を食べられなくなった子の場合、嘔吐した時の喉の奥の感覚が残ってしまっていて、給食を見るたびにその感覚を思い出してしまうと宮尾ドクターは説明しています。

それだけでなく、周囲が「気分はどう?」「吐きそうにならない」などと声をかけることによって、その時の感覚を思い出してしまうとも宮尾ドクターは言うのです。

このように「ある時の感覚を引きずってしまう」ことは、皆さんもあると思います。
転んだ時の痛みや、失敗した時の気持ちもそうだと説明がありますが、確かにそうです。

では、このような「ある時の感覚を引きずってしまう」子への対応はどうすれば良いのでしょうか。

宮尾ドクターは、

「嫌なこともあったけれど、それはあの時(過去)のことだよね」

と、気持ちを切り替えさせるために、… 続きを読む

5月開催のオンラインレクチャーのご案内「GIGAスクールって何だ?疑問 点に答える」

教師の学びと成長サポート
渡辺喜男です。

いつもありがとうございます。
5月開催のオンラインレクチャーのご案内です。

今回の講師は野村尚也先生です。
野村先生は横浜市の小学校に勤務し、校内でGIGAスクールなどICT担当を務めています。

現職の先生に、現場を離れた私が「GIGAスクールってどういことですか?」って聞くと、「???」というように怪訝な顔をされて、「よくわからない」と返ってくるのが常です。

今、とにかく一人一台の端末をセットするのにてんてこ舞い状態だと聞いていますので、それどころではないことはわかります。
が、それでもGIGAスクールのイメージくらい知りたいと個人的に考えています。それも、概念ではなく、「現場に即したイメージを知りたい」のです。

たまたま、教育サークルの若手の野村尚也氏が、担当として職員向けの研修をやって好評だったと聞き、それを元に、野村氏のGIGAスクールの他の豊富な知見を引き出そうと考えました。… 続きを読む

コロナ禍による子どもへの影響

コロナ禍が、なかなか収まりません。
その影響が、じわじわと子供達に広がっていっているかもしれません。

教育トークライン2021年6月号に、発達障害の子供向けのクリニックを開設している宮尾益知ドクターのもとに、不適応を起こしている子供の相談が増えていることが書かれています。

その原因は、親がリモートワークで家にいるようになったことだと宮尾ドクターは言っています。

まず、

「リモートワークによって、親が仕事場の雰囲気を家庭に持ち込んでしまっている。」

子どもにとって、家庭は緊張から開放されて安心できる場であって、とてもリラックスできるところでした。
しかし、それまで家庭においては仕事の緊張から開放されて安心した状態だった親が、リモートワークによって、仕事の緊張から完全に切り替わっておらず、そのピリピリした神経を家庭に持ち込んでしまっているのです。 これでは、子どもはリラックスできません。

次に、… 続きを読む