世界文化遺産に「北海道・北東北の縄文遺跡群」を登録

7月27日に、ユネスコは世界文化遺産に「北海道・北東北の縄文遺跡群」の登録を決めました。
前日の26日には、世界自然遺産として「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の登録を決定したばかりでした。

これで、日本の世界文化遺産は20になります。

1 法隆寺地域の仏教建造物
2 姫路城
3 古都京都の文化財
4 白川郷・五箇山の合掌造り集落
5 原爆ドーム
6 厳島神社
7 古都奈良の文化財
8 日光の社寺
9 琉球王国のグスク及び関連遺産群
10 紀伊山地の霊場と参詣道
11 石見銀山遺跡とその文化的景観
12 平泉−仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群
13 富士山−信仰の対象と芸術の源泉
14 富岡製糸場と絹産業遺産群
15 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
16 国立西洋美術館本館
17 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群
18 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
19 百舌鳥・古市古墳群

これに、

20 北海道・北東北の縄文遺跡群

が加わるわけです。

この縄文遺跡群は、1万年以上にもわたる縄文人の定住文化をたどれる点が評価されたのです。

巨大集落の「三内丸山遺跡」(青森市)では道路を作ったり、かなり巨大な建物を作ったことがわかっています。

また、巨大な石を輪になるように並べた大湯環状列石(秋田県)は、墓であり、集団の葬送が行われていたことをうかがわせます。

これらの縄文遺跡は、「先史時代の農耕を伴わない定住社会と複雑な精神文化、定住社会の発展段階や環境変化への適応を示している」と報告されたように、農耕ではない定住社会ながら、高度な文化をもった人々が暮らしていたことを表しているのです。

もう、縄文時代=粗暴な世界、そして、定住=米作文化といったステレオタイプの考え方は通用しないのです。

6年生の社会・歴史の授業において、縄文時代の扱い方が少しばかり変わってきています。