体験によって違う影響

昨日紹介した文部科学省の体験活動に関する調査研究には、どのような体験を小学校の頃に行ったかによって、高校生になった時に高められる意識が異なることが明らかになっています。

そのうち、私が「なるほど」と思った事柄を紹介します。

まず、
「体験活動の影響」。
自然体験(キャンプ、登山、川遊び、ウィンタースポーツなど)を体験した子は、自尊感情や外向性に良い影響を出ています。
社会体験(農業体験、職業体験、ボランティア)を体験した子は、向学校的な意識(勉強や授業が楽しい)に良い影響が出ています。

推察すると、自然体験は何か克服したり、達成感を味わったり、そして、協力する大切さを実感したりするからではないかと思います。

また、社会体験は、「学ぶ」要素が多いからだと思います。

次に、
「読書の影響」。
読書を多くすることによって、新奇性追求や精神的な回復力(感情調整、肯定的な未来志向)に良い影響が出ています。

推察すると、新奇性追求は、未知なものを知りたいという欲求ですので、本を読むことでそれが満たさせます。
また、さまざまなストーリーを知ることで、主人公から自分をコントロールし、未来へ向かう生き方を理解することができます。

もう一つ、
「遊びの影響」。
遊びといっても、異年齢の子供や家族以外の大人と遊ぶ機会が多いと、自尊感情や外向性などに良い影響が出ています。

これって、外向性は、多様な人とのつきあいの楽しさを味わうからかもしれません。
また、自尊感情は、幼い子に教えるという立場によって、よい影響が出たのだと思います。

以上、学校教育以外に多様な「体験」をさせる重要性がよくわかります。

子育て中の皆さんは、これはと思う体験活動をお子さんにさせていきましょう。
きっと、よい影響が出てきますよ。

文部科学省
「令和2年度青少年の体験活動に関する調査研究結果報告」
https://em-tr270.com/L90494/b300/114551