学校生活を「生き延びた」人が教師になっている?

このところ「生存者バイアス」(「生存バイアス」とも言います)について、立て続けにふれています。
それは、学校生活を「生き延びた?」人が教師になっていることが多いからです。
そして、そんな教師達は、知らずしらずのうちに、自分の成功体験にのみ注目して、脱落していった?他者の体験に目を向けなくなりがちなのです。

例えば、子供を大きな声で怒鳴りつけるなど厳しく叱ることは、効果よりも、副作用による悪い効果の方が、よほど大きいです。

その副作用は、
・叱る人がいない場合は、悪い行動を行う
・その先生が教えている教科まで嫌いになる
・叱った人がモデルとなって、他の子に暴言や暴力をふるう
などが考えられます。

ですが、なぜか、教師や保護者の一部には、厳しく叱ることを容認する雰囲気がありますね。
和久田学氏は、その容認の理由をズバリ指摘しています。
それは「生存者バイアス」があるからです。

教師は、自分が叱られても奮発してがんばった人のことが多いのです。
また、学校では、叱られても奮発してがんばったという意見が多く取り上げられてきました。

こうなると、もう成功者の声だけになります。
逆に、失敗した子や傷ついた子の声は取り上げられてきませんでした。

私達は、このような「生存者バイアス」が自分の中にないか、点検をしていかなくてはなりません。