むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、

あけましておめでとうございます。
今年も、渡辺喜男のメールマガジンをよろしくお願いします。

さて、
私が30代・40代の頃、井上ひさし氏の演劇をけっこう観に行っていました。
その井上ひさし氏の名言があって、折にふれて思い出しています。

それは、

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そして、ゆかいなことはあくまでゆかいに」

というものです。
なんだか、「しりとり」のようです。

私は、小学校の教師でした。小学生は難しいことを理解はしてくれません。
難しいことを難しいままでは、ダメなのです。彼らは、あっという間にそっぽを向きます。
難しいことをやさしく伝えなくてはなりません。

ですが、やさしくするときに、表面的な解説をするのではいけません。
やさしくしても、核となるエキスはきちんと残っていなければならないのです。
それが、やれしいことをふかく、です。

そして、なによりも「おもしろく」です。
やっていて「楽しく・おもしろい」ことは、そのことが何に役立つとか、そんなこと意味があるのとか問わなくても、それだけで人を活気づかせ、そして、癒やすと考えています。

そして、教育も「楽しいことファースト」をもっと前面に出してもよいのではないかと思っているのです。

ぜひ、この井上ひさし氏の言葉を、皆さんも折にふれて、思い出してみてください。
きっと、新たな動きや発見があると思います。