「単元名」と「教材名」を取り違えない

教育トークライン2023年2月号では、学習指導案の書き方について、明確な考え方や定義を提示しています。
https://em-tr271.com/L90494/b300/119741

これまで、何気なく書いていた学習指導案の各項目について、改めてきちんと示されると「そうだったのか」と妙に納得したしだいです。

その中で、田丸義明氏は、「単元名と教材名は違う」ことを取り上げています。

有名な「ごんぎつね」は単元名ではなく、教材名であること。
その単元名は、そのときの場合は「読んで考えたことを話し合おう」であること。

ここらへん、慣習として、私たち教師は、教材名をあげてあたかも単元名のように言ってきました。
「先月、ごんぎつねを勉強しましたね。」などというようにです。

ですが、これは、「ごんぎつねという教材で、考えたことを話し合いましたね」というのが正確なのです。

単元とは、学習活動の「まとまり」なので、どんな学習活動をするのかがわからないといけません。… 続きを読む

百人一首で「子どもが劇的に変化する」その2

「AERA.dot」の記事の後半です。

「百人一首で「子どもが劇的に変化する」 小学生のうちに取り組むべき“学力”以外の理由」
https://em-tr271.com/L90494/b300/119731

渡辺さん自身も、長い教師人生のなかで25年ほど、受け持ちのクラスで百人一首を取り入れてきた。その度に驚かされるのは、子どもたちの変化だった。いまだに、教え子たちから感謝されることも多いそうだ。

「集中力が鍛えられますし、コツコツ毎日取り組むことで“できる”ようになることに子ども自身が気づいて、どんどん意欲的になるんです。覚えるほど札が取れるため、自尊心を高める場にもなるんですね」

 覚え方にもコツがある。渡辺さんによると、

「まずは3首だけ覚えることをお勧めします。これまで指導してきた経験から確かなのは、3首覚えると、ぎこちなさが消えて、不思議と言葉の言い回しやリズムがすっと入ってくる感覚があるようです。ただ、3首覚えるまでが苦しい。すらっと言えるように、わずかでもつっかからないように練習することが大切です」 

 自分の得意札を作っても楽しいという。「言葉の響きが好きといった、感覚的な基準でよいのです。たとえば、女の子に人気なのは『おとめ』という響きから“天つ風 雲の通ひ路 … 続きを読む

百人一首で「子どもが劇的に変化する」その1

年末に、「AERA.dot」の記者の方から、五色百人一首協会の理事としてインタビューを受けました。
「五色百人一首に触れる良さ」についてのインタビューが主な内容でしたが、このほど記事がまとまり発信されたので、2回に分けて紹介します。 (なお、記事自体の後半は、別の方のインタビューとなっています。)

「百人一首で「子どもが劇的に変化する」 小学生のうちに取り組むべき“学力”以外の理由」
https://em-tr271.com/L90494/b300/119721

「百人一首遊びは、五・七・五・七・七という伝統的な和歌のリズムや言葉の美しさといった日本の古典文化を自然に感じ取ることができます。札を取りたいから覚えようと、繰り返し唱えることでその調べが体にしみ込んでいくのです。1000年の歴史を繋ぐ、とても壮大な遊びといえます」

 そう話すのは、五色百人一首協会理事の渡辺喜男さん。五色百人一首を通して、子どもたちに和歌という日本文化を伝えてきた。

五色百人一首とは、もっと手軽に百人一首の世界を楽しめないかと、1980年代に小学校教師だった向山洋一氏(教育者、日本教育技術学会 名誉顧問)が教材化し広めたものだ。100首を青・桃・黄・緑・橙の5色の札のグループに分け、色ごとに1ゲーム … 続きを読む