グレーとは白ではなくて薄い黒「発達障害の子の育て方、3つのポイント

この頃、NHKにおいて、信州大学医学部の本田秀夫教授が出演して、相談に乗ったり、アドバイスしたりする番組が、時折放送されるようになりました。 その番組は、「発達障害の子の子育て」に関することなのです。

番組を見ていると、本田氏は、学校の都合や親の都合ではなく、子供の困り感や都合に合わせた発言をしていて、そうだったのかと納得とともに反省することも多かったのです。

その本田氏が、著書「子どもの発達障害」において、「発達障害の子の育て方、3つのポイント」を述べていて、「その 子に合った対応」とはどのようなものなのか、大きなヒントを与えてくれます。

今日は、その一つ目について取り上げます。

それは、

「1 グレーとは白ではなくて薄い黒」

です。

よく発達障害の子はグレーという表現で表わされるのですが、「グレーは白ではない」、すなわち、その子に多数派の子どもたちと同じように行動することを求めてはいけないのです。

本田氏は、このように言っています。

「どんなに薄いグレーに見えていても、それは白ではなく、薄い黒です。発達障害の特性がある場合には、それを「薄くなっていって、いつか消えるもの」としてではなく、「どんなに薄くても、ずっと残るもの」として理解することが大切です。」

グレーを薄くしようとする努力や、白に合わせようとする努力を求めてはいけないのです。

逆に言うと、グレーなものはグレーなものとして認め、グレーなまま育てていく覚悟が求められていると思います。

振り返って、グレーを薄くしようとする努力や、白に合わせようとする努力を、けっこう子供に求めてきたなあと思います。
もっと、課題を変えたり、環境を整えたりできたなあと思うのです。