授業中に、子供から意見が出なかったらどうするか。
その点をめぐって、向山洋一氏が「伸びる教師、伸びない教師」というタイトルで、教育トークライン 2023年5月号に書いています。 https://em-tr271.com/L90494/b300/120751
子供から意見が出なかったら、子供が悪いからと考えずに、教師の発問や対応が悪いからだと考えるべきだと、向山氏は言います。
その上で、よい教師は、子供が意見を言いやすいように工夫をするのです。
向山氏は、次のような工夫を提示しています。
まず、「太郎ちゃん、ちょっと思ったことあるでしょう」などと声をかけることです。
この「ちょっと」という言葉によって、意見を言えることがあります。
でも、それでも意見が出ないことが、もちろんあります。
そのときは、「意見をノートに書いて」と言うのです。
意見をノートに固定すると、それを見ながら意見を言うことができます。
この意見をノートに固定することは、鉄則だと思います。
でも、それでも意見が出ない子がいます。
そもそも、ノートに意見が書けなかった子です。
そんなとき、向山氏はこう言います。
「班の中で、みんなでノートを見せ合ってみて」「お友達が書いていて『いいな。僕もそ
う思うな』という意見は真似したっていいんだからね」
このように真似からスタートさせるわけです。
これなら、ノートに意見を書けて、それを見て意見を言うことができます。
でも、教師の中には、意見を言えない子に対して、こんないじわるな言い方をする人がいます。
「見たらだめだよ」
見て真似していいのです。
いじわるになってはいけません。