吃音の合理的配慮の事例2

今日の話題は、菊池良和氏からいただいた、吃音の子への教師用資料にある「合理的配慮の事例」の続きです。

「学習発表会(劇)」
・「吃音があるから」という理由だけで、セリフを与えないのは、不当な差別的取扱いに相当します。吃音があっても、主役をしたい児童はいます。自分でセリフを選んでもらうことや 2,3 人で言うセリフ配慮を望む児童はいます。

確かに、劇を行う際、吃音の子にどう対応するかは悩むと思います。
ですが、教師の判断で裏方の効果音などに割り当てたりするのはもってのほかです。

劇は、見栄えを発表する場でなく、学習する場です。吃音の子も、セリフを言うことで学習するのです。

私は、配役はいつもオーディションでやっていましたが、吃音の子がいたら事前にどのセリフをやりたいかその子に聞くと思います。

「九九」
・時間制限を設けない方法で試験をします。

確かに、「速く」なんて条件をつけたら苦しくなるだけです。
そんな条件はなしです。

「1/2成人式 卒業式」
・本人が不安に思うか、尋ねる。先生が気にかけてくれるだけで、頑張れる子がいます。

誓いの言葉などを言う場面があることも考えられます。
吃音の子がどうしてほしいのか、聞いて対応するのがよいですね。

以上、場面別に吃音の子への合理的配慮を紹介してきました。
ですが、この合理的配慮を行うためには、クラスの他の子にきちんとした合意形成ができなくてはいけません。
きちんとていねいに説明して、みんなの合意をとっていくことが教師の手腕でもあるのです。