小中高生の自殺の原因で「いじめ」は多くない

2003年から2022年の約20年の間に、

2003年の小中高生の自殺者数 318人
2022年の小中高生の自殺者数 514人

と、小中高生は「+60%」も増えているのです。

この状況をなんとかしなくてはなりません。
そのためには、まず、この自殺の内実を探る必要があります。

皆さんは、小中高生の自殺の原因は何だと考えますか。

おそらく、「いじめ」が多くの原因だと考えたのではないですか。
ニュースとして取り上げられている自殺は、この「いじめ」が原因のことがほとんどだからです。

しかし、小中高生の自殺において、

「学友との不和(いじめ以外)」

というのは、いじめの原因のトップ10には入っていないのです。

これは、おそらく、いじめが起こったら学校はどのような対策をとるか、マスコミはどのような扱いをするか、保護者は加害者にどう向かっていくか、そんなことが期せずして自殺対策となっているからだと思います。

実は、小中高生の自殺の原因の多くは、

1 「学業不振」(83人)
2 「進路に関する悩み」(60人)
3 「病気の悩み・影響(その他の精神疾患)」(56人)
4 「学友との不和(いじめ以外)」(49人)
5 「うつ病の悩み・影響」(44人)
6 「親子関係の不和」(40人)

といったものなのです。

これをどう考えていけばよいのでしょうか。