昨日、「世界幸福度ランキング」の聞き取り調査のうち、「他者への寛容度」について取り上げました。
そして、この「他者への寛容度」は、「過去1か月間に慈善団体に寄付したか?」という質問への回答であって、この質問は日本においてはなじまないのではないか、と私は述べました。
ですが、ここで、質問がなじまないのではないかと反論しても、あまり意味がないのではないかと思ったのです。
そして、そもそも「寄付になじまない文化」というものが、幸せを遠ざけているのではないかもしれないと考えたのです。
寄付という、お金そのものを与えるという、ややもすると上から目線の鼻につくような行為を、さらっとできる文化の方が、幸せを近づけるのかもしれないのです。
こんな研究があります。
エリザベス・ダン博士とマイケル・ノートン博士の研究です。
「幸せをお金で買う」
それは、5ドルを渡して、自分への贈り物か、自分のための支出に使うことを指示されたグループと、他の誰かへの贈り物か、チャリティーへの寄付のために使うことを指示されたグループの幸福度を調べる実験です。
すると、他人のためにお金を使った人々は、自分のために使った人よりも明らかに幸福感が高まっていたというのです。
同様な研究は他にもけっこうあって、それはやはり「親切」という次元ではなく、「お金」を差し出すという次元の行為が、幸福度を高めることを実証しているのです。
このような研究を知ると、日本にも、さらっと自然に寄付ができる文化が生まれてもよいと思います。
皆さんは、いかがお考えでしょうか。