「生存者バイアス」の例・部活

「生存者バイアス」は、教師にも当然のように当てはまります。 わかりやすい例は、部活についてです。
部活については、この「生存者バイアス」をもつ先生は、もちろん、「部活に打ち込むべきだ」「部活は良い効果がある」というような主張をします。 これは、その先生が、部活に打ち込み、よい思いをした経験があるからです。
ですが、実は、一方で部活から脱落した生徒がいて、その生徒の言い分をきちんときかなくては、部活についての論議が成立しないのです。
それは、例えば、 ・先輩後輩の関係性を強いられ、後輩は下働きを延々とやることに嫌気がさして、部活をやめた ・休日も長期休みも部活をやっていて、自分の時間がなくなるのが嫌で、部活をやめた なんてことがあるってことです。
部活についての論議を公平に考えるためには、部活でよい思いをした生徒・先生だけでなく、部活で嫌な思いをして部活から脱落した生徒・先生からの意見を取り入れなくてはなりません。
そのためには、自分が部活における「生存者バイアス」に陥っていないか、しっかり我が身を振り返ることが大切なのです。
もしかしたら、自分は「たまたま」うまくいって生き残って、今ここにいるということを、少しでも意識するようにしたいものです。