「どうしてこどもは小学校に行くの?」4

蓮見孝之アナウンサーによる「どうしてこどもは小学校に行くの?」への回答の4回目となります。 em-tr271.com/L90494/b581/125711
蓮見アナウンサーは、学校に行くメリットとして、
「学校で、時間とルールを守って勉強する習慣を身につけることができる」
ことと、
「学校という集団で生活することによって、自分の性格・長所に気づくことができる」
ことをあげました。
そして、これに続けて、このように答えたのです。
「あと逆の意味もあるかな。 自分では足が速いと思っていても、クラスの中ではそれほどでもないなって思ったりすることもあるじゃない。そうすると、足が速い子ってほかにもたくさんいるんだなって、自分以外の子を褒めるっていう習慣ができるんだよね。 算数が得意な子はおうちにいると自分が得意だってことしかわからないんだけど、もし授業中にわからない子がいたら教えてあげて。そうすると自分は教えてあげることも得意なんだってわかります。 集団生活において自分っていう人がどんな人なのかがわかるし、大きい声じゃ言えないんだけど、私は会社でも嫌いな人ってたくさんいるわけ。 だけど、仲のいい人ともお仕事するしちょっと苦手だなという人ともお仕事する。そういうときに、学校で学んだ、いろんな人とお話していろんな人と物事を決めていくっていうプロセスが、実は大人になったときにすごく生かせます。」
これって、集団で学ぶことの3つのメリットです。
一つは、
「自分より優れている人に出会うことで、素直に人を褒める・承認する習慣ができる」
ということです。
ついで、
「自分の長所を活して、人の役に立つことができる」
ということかな?
最後に、
「いろいろなタイプの人と出会うことで、合意形成のトレーニングをすることができる」
ということかな?
以上のことは、学校という「集団性」に依拠した有効性を存分に活用しようという趣旨だと思います。
確かに、私達教師は、そんな集団の力に依拠した指導を心がけてきましたし、実際に有効でした。
しかし、学校が、あたたかな集団、前向きな集団であるというのが、この有効性を生み出す前提だと思います。
そして、そのメリットを生み出す前提となる「あたたかさ」や「前向きさ」を作ることがなかなかできないのが実情だとも思うのです。 逆に、人を非難したり、何の役にもたたないと卑下したり、争うばかりだったりも、実情なのです。
皆さんは、今回の蓮見アナウンサーの回答から、どのようなことを考えたのでしょうか。