読書感想文講座で感じた「学力差」

2日間に渡る図書館での「読書感想文講座」と「理科実験講座」が終わりました。 私は、久しぶりに子供たちと接したわけで、なんだか、少し新鮮な気持ちになりました。
そこで、この2つの講座で考えたことを、まとめて書いていきます。 参考になったらと思います。
まず、学力差についてです。 このことは、読書感想文講座において目の当たりにしたことでした。
私は高学年の56年生の3名を相手に、読書感想文を書くサポートをしました。
そのうち一人は、事前に心に残った場面・気に入った場面を選んで、本に付箋をつけていました。そして、その場面に、自分が何を感じたか、考えたかを書いていきました。かなりのスピード感をもって書いていったので、この子は、この時点で、もうOKだと思いました。
一方、残る2人は、かなりの時間と私のサポートを受けて、心に残った場面を選びました。 その上で、その場面で感じたこと・考えたこと=なぜその場面に心惹かれたのかを書いてもらおうとしたのですが、なかなか書けないのです。
これは、ある事象について、自分の感想を表現することを学んできていない、もしくは、身についていないわけです。
ということは、教室だと、ここまで一旦降りて、学習しなくてはいけないことを、無理やりやっていくことになるわけです。
ですが、この二人にとって「自分の感想を表現することを学ぶ」に加えて、「読書感想文の書き方を学ぶ」ことは、レベルが高すぎるのです。
こうなると、この子達に、時間をかけて、見栄えのよい読書感想文の形を目指して学ばせていっても、実りあるとは思えませんでした。
もちろん、こんな学力差を埋める授業をするのが、力のある教師だと言われることは予想しています。
ですが、やっぱり、その子達に合ったレベル・内容でなくては、その子にしっかりした力はつかないと思うのです。
結局、私は、この二人には、最低限の読書感想文の形をとった上で、自分の感想を少しでも詳しく書くことに焦点を絞ってサポートすることにしたのでした。
こんな学力差は、教室では日常茶飯事のことだと思います。