「話を聞かせる力をつける」まず、静けさを体感させる

子供の聞くスキル=「子供が話を聞く心構えをつけること」を指導していく際、意外と見落とされがちだと思うことがあります。
それは、
「静けさの体感」
です。
そもそも、静かとはどのような状態か知らずして、静かにすることはできません。知らないことは、決してできないのです。
ですから、静けさを知っていることは当たり前ではないかと考えずに、静けさを教えてほしいのです。
学年はじめ、何の授業でもよいので、静かな状態をつくります。 そうしたら、
「静かだなあ。これが、静かっていうんだよ。」
と子供たちに声をひそめて言うのです。
そうすれば、誰かが咳をする音、鉛筆を落としてしまった音、黒板にチョークで書く音・・・、みんな聞こえていることがわかると思います。
この「静けさの体感」を経験することで、静けさの標準値が子供たちの中に形成されます。 そして、その静けさの標準値に向けて、ざわついた状態を変容させていることが、静かにするということの具体だと子供たちは理解するのです。
きっと、子供の中には、それまで「静か」とはどのような状態なのか、しっかりと経験していない子がいます。
ぜひ、無駄と思わず、再確認のつもりで、「静けさの体感」をさせてほしいです。 それが、「話を聞く」前提となると思います。