「心の理論」と自閉症スペクトラム症の子

人は、他の人と関わっているとき、「きっと、この人はこんなことを考えているだろうな。」と相手の心の状態を推理しています。
お腹が減っている、あせっている、恥ずかしがっている、苦しんでいる、欲しがっている・・・
そんな「相手の心が読める」のは、私たちが「心の理論」を獲得しているからです。

「心の理論」とは、不思議な言い方ですが、「相手の表情や行動から、その心について
推理する力」のことです。

この「心の理論」(心を推理する力)が弱いのが、自閉症スペクトラム症の子です。

教育トークライン2020年7月号に、小嶋悠紀氏の「みんなで理解する特別支援教育コピーフリー研修シート」が掲載され、その「心の理論」が解説されています。

次の文章を読んで、答えましょう。

「A子さんはチョコの箱の中に鉛筆を入れています。B子さんには中身を教えずに、そのチョコの箱を見せます。
「このチョコの箱の中に何が入ってますか」とB子さんに聞くと、B子さんは何と答えるでしょう」… 続きを読む

点数をつけさせて謝らせる

コーチングの手法で、相手に点数をつけてもらうやり方があります。
例えば、こうなりたいと思う理想の姿を100点としたら、現状の今の自分の姿は何点かと聞くのです。
そして、例えば60点と答えたら、 60点の理由を質問して、できている理由を探っていきます。
その上で、足りなかった40点の理由を聞いて、その足りないものを増やすための行動に視点を向けていきます。

教育トークライン 2020年7月号に、小野隆行氏が、喧嘩両成敗について書いています。
特徴的なのは、この喧嘩両成敗の際に、コーチングと同様、自分がやった行為について点数をつけさせることです。

大まかな流れを小野氏は、このように言っています

1 … 続きを読む

「サーマルカメラ」が学校に

「サーマルカメラ」って知っていますか?
この頃、コロナウイルス感染症対策で使われている体温等を計測するカメラです。
テレビで流されているニュースで、施設等に入館する際に、このカメラによって撮影されている様子が流されているので、ご存知の方も多いと思います。

このカメラで映されると、設定された温度以下(例えば、37度以下)だと緑色の枠に囲まれて映るのですが、それ以上だと赤い枠で囲まれて映ります。 もっとも、このサーマルカメラの映像だけで発熱していると判断されるのではなく、赤い枠の人は、改めてその場できちんと体温計を使って検温してもらうことになるのです。

このカメラの映像を初めて見た時、検知が速いし、いっぺんに複数の人をを測定することができて、すごいなあと思ったことを思い出します。

このサーマルカメラを使っている施設は、遊園地や美術館、研究施設やビジネスビル等の大きな施設だけだと思っていたら、公立学校でもサーマルカメラを使い始めたところがあると知ってびっくりしました。

それは、 栃木県の真岡市の小中学校です。
サーマルカメラの運用が7月1日始まり、児童生徒は昇降口などに設けられたカメラの前でチェックを受けて登校しました。… 続きを読む