「教師が話をしたら、こちらを向かせる」練習

学年の始めに、こんな「教師が話をしたら、こちらを向かせる」練習をしたことはありませんか。

1「今から、近くの人と自由に雑談をします。先生が「向きます」と言ったら、サッと 「「話をやめて向きます。早ければ早いほど良いです。」 2「向きます!」
3「そうです。そうやって向くのがけじめのある集団です。
では、また自由に雑談をします。(何度かくり返す)」

これは、私の教育サークルの講座の講師、石坂陽先生の実践です。
私も、若い頃、このようなことをやったと、おぼろげに記憶しています。

しかし、石坂先生は、この練習を、学年の始めだけでなく、「定期的に、反復させる」のです。
普通?、このような練習は、学年の始めだけです。それなのに、5月になっても、6月になってもやっているのです。… 続きを読む

クールダウンのやり方を教え、練習する

気持ちが暴走してパニックになってしまうと、怒り狂ったり、泣きじゃくったり、固まったりします。
大人だったら、自分の気持ちをやり過ごす、ストレス発散をする等の方法を知っているのですが、子供はそんなことはなかできません。 だからこそ、クールダウンのやり方を教え、練習しておくのです。

ただし、クールダウンのやり方を教える、練習するという発想は、私には全くありませんでした。
しかし、私の教育サークルで開催している特別支援対応講座の講師である小野隆行先生に「クールダウンのやり方を教える、練習する」ことを示唆してもらったのです。

1年生に、クールダウンのやり方を教え、練習しておけば、6年生までずっと子供の心に残ります。
これまでは、パニックになった子に対してのみやっていたのですが、すべての子がこれからパニックになる可能性があると考えて、全員に教えておくことが重要なのです。

友達とけんかしたり、うまくできなかったりして、「僕じゃなーい、あいつが悪い」と怒りで頭がいっぱいになったり、「心配だ、心配だ、心配だ」と考えてとても不安になったり、「いやだあ、困った」と頭の中がいっぱいで体が動かなくなったりします。 それは、心が熱くなりすぎて、パニックになっているのです。

そんなパニックのときは、友達をたたいたり、物を壊したり、大きな声を出したり、泣き出したりするので、心を冷やして、気持ちを元にもどさないといけません。 … 続きを読む

「そんなの当たり前」と言わないで練習させるです。

1年生の担任のやった方ならよく分かると思いますが、1年生はとにかく、練習をたくさんやります。
練習と言っても、運動等の学習技能習得のための練習ではなくて、学校生活のための練習です。

入学してから、すぐ返事の練習をします。そして、学習用具をロッカーに入れたり、ランドセルに入れたりといった片付けの練習をします。

サンドセルの中に帰りの支度として、教科書を入れ、筆箱を入れ連絡帳を入れる、そんなことを練習します。

「そんなの当たり前」と言わないで練習させるのです。

給食が始まる前に、給食当番の身支度や配膳の仕方の練習、そして、配膳を待っている練習をします。

身支度をしたら給食袋はどこにかけるのか、自分の番号は何を運ぶのか、そして、どこから配っていくか、そんなことを練習します。

「そんなの当たり前」と言わないで練習させるです。

今の時期だったら、水泳学習が始まる前に着替えの練習をします。
着替えのマナーや、着替えのやり方、着替えたものをどこに置くのか、そんなことを練習します。… 続きを読む