一人で生活していけるように、身につけておきたい力

信州大学医学部の本田秀夫氏の元に届いた、発達障害のお子さんに関する悩み・質問で、究極的なものがあります。
それは、「自立」に関するものです。

親がいつまでも面倒をみたり、世話をするわけにはいきません。親は子供よりも先に亡くなるからです。
しかし、一体全体、自分がいなくなっても生きていけるのか。いやいや、それでも生きていかなくてはなりません。
そのときに必要な力を、親が生きているうちに子供につけておきたいと思うのは、切実かつ当然のことだと思います。

具体的には、こんな質問でした。

「将来、親亡きあとも一人で生活していけるように今、身につけておいたほうがいい力とか、大事なことがあったら教えていただきたいです」(母)

私にも、障害をかかえるお子さんの保護者の方がコーチングのクライアントさんになっていて、同様な悩みを抱えています。
決して他人事ではありません。

本田氏の答えは、… 続きを読む

通常学級がいい?特別支援学級がいい?

信州大学医学部の本田秀夫氏の元には、発達障害のお子さんが小学校に上がる際に、通常学級がいいのか特別支援学級がいいのか悩む保護者からの相談が、たくさんあると言います。

それはそうだと思います。大いに悩まれると思います。
そして、その理由は、だいたい通常学級で「集団生活」を経験させた方が、社会に出たときに役立つのではないか、ということのようです。

本田氏は、通常学級にいることが、一概に社会性を身につけやすいというのではないと言っています。

それは、その子が、通常学級の中で「自分は他の子と違う」ことに気づいて、かえって孤立感や疎外感をもってしまうこともあり、それがよくない影響をもたらすようになるからです。 「通常学級=社会性を伸ばせる」とステレオタイプに考えないでほしいというわけです。

また、学習において、苦手なものがある場合、通常学級で努力するより、特別支援学級で自分のペースでゆっくり勉強した方が、自尊心を保つことができるのです。

私も、本田氏と同じで、どちらが、その子の成長を引き出し、自尊心を高めるのかという観点が大切だと考えています。… 続きを読む

あいさつができるように練習したほうがいいのか?

今日も、信州大学医学部の本田秀夫氏が、発達障害に関するQに答えていることを紹介しています。

今日は、先生たちが、指導に力が入りがちな?ことについてのQです。
それは、

「あいさつができません。できるように練習したほうがいいのですか?」

というものです。

私たち教師は、とかく挨拶を重視しがちです。
朝の「おはようございます」から、給食の際の「いただきます。」「ごちそうさまでした。」、そして、帰りの「さようなら」まで、一日の区切りに挨拶をします。 私はほとんどしていませんでしたが、授業の始まりと終わりに挨拶をすることを習慣にしている先生も多いです。

もう、挨拶だらけです。
ですから、ついつい挨拶の指導に力が入り、挨拶の徹底をはかりがちなのです。… 続きを読む