叱った後の空気を入れ替える

担任をしていると、時には、子供達を強い調子で注意することももちろんあります。
大きな声を出すわけではありませんが、 じっとその子の目を見てズドンと叱ります。
そして、その注意が、クラスの子全員が注視している状態で行われることだってあるのです。

教育サークルの冊子に、北上大貴氏がこのように書いています。

「そして、特に意識しているのは、叱った後だ。必ず、いつもより3 割増しで明るくする。どれだけ激しく叱った後でも、切り替えて笑顔で授業をする。自分が作った教室の重たい空気を、必ず自分で払拭する。安心感につながると信じている。」

その子を叱っていても、クラスの子が注視していれば、クラスの雰囲気は最悪になります。
しーんと凍りついた雰囲気になります。

この凍りついた雰囲気をどうするか。… 続きを読む

「ひまわり」でお話を聞かせる

子供達に教師の話を聞かせる。そのことは、教師の技術の基本中の基本でしょう。
しかし、この基本中の基本が非常に難しいのです。

1年生を担任していると、ありとあらゆる手を使って、こちらに注目させ話を聞かせようと奮闘します。
この時の手だては、無理なく、自然で、あたたかい方がいいです。

私の主催する教育サークルの冊子で、清水麻美氏が、次のような話の聞かせ方を紹介しています。

教師「ひまわりの花の特徴を知っている人?」

子 おひさまの方を向きます。

教師「なぜ、ひまわりはおひさまの方を向くのだと思いますか。」

子 … 続きを読む

機嫌でなく、「ルールで叱る」

「叱る基準」がブレブレの先生は、子供から信用されません。
機嫌でなく、「ルールで叱る」のです。

黄金の三日間に、先生たちは、一年間、このクラスをこうように作っていくという所信表明を行いますね。
その所信表明の際に、「こんなことをしたら先生は叱る」という宣言をしている先生も多いでしょう。これが、「ルールで叱る」の根本となります。

例えば以下のようなことです。

学校は勉強するところです。ですから勉強を邪魔したり、勉強しなかったりしたら、先生は叱ります。

学校は仲良くするところです。ですから仲良くならない行動をしたり、仲良くならない言葉を言ったら先生は叱ります。

このような初心表明に基づいた言い方は、あらゆる場面で当てはめて、子供に言うことができます。

例えば、昨日、例として挙げた、休み時間から遅れて教室に入ってきた子には、「 授業に遅刻するのは、勉強しないことだし、友達の勉強の邪魔にもなります。気をつけてください。」というような感じです。… 続きを読む