「みんなが同じ心をもてるはずだ」と無意識に思ってしまうことを、「同質性の信仰」と、岡本薫氏は、著書「日本を滅ぼす教育論議」において呼んでいます。 日本人が、「みんなが同じ心をもてるはず」と信じこんでいることを「信仰」という言葉で表しているのです。
もちろん、「信仰」ですから、そのことに対して無自覚です。
この「同質性の信仰」が表れている一つに、童話があります。
有名な「三匹の子豚」「アリとキリギリス」において、それが顕著なのです。
「三匹の子豚」の元々の話はこうです。
一匹目はわらの家を建てましたが、オオカミが来て子ぶたを食べてしまいます。
二匹目は木の家を建てましたが、オオカミが来て子ぶたを食べてしまいます。
三匹目の子ぶたはレンガの家を建てました。オオカミは子ぶたを食べようとして、煙突から家に入ろうとします。鍋に落ちたオオカミは、料理されて子ぶたに食べられてしまいました。
元々は、オオカミは食べられてしまうのです。… 続きを読む