「孤独のグルメ」のseason1の5話を視聴していたら、永福の釣り堀で出会った謎の釣り師が言ったことが、「そんなの知らなかった」ので書いてみます。
(知っている方も多いのかもしれませんが、国語?の復習だと思って我慢してください。)
その謎の釣り師は、ツキに見放された主人公の五郎に、こんなことを言ったのです。
ひとつ教えとこうか。このスルメのスルってのは、バクチなんかでカネをスルってのを想像させるから、縁起のいい「当たり」って言葉に変えたんだよな。で、アタリメ。
まぁ、どっちもイカを干したもんに変わりないんだけどな。
要は人間も一緒よ。いい面も悪い面もどっちもあって人間だ。
私は、スルメのひとつの料理法がアタリメだと勘違いしていたので、へーっと思ったのです。
なるほど、です。
妙に納得したので、調べてみると、このような縁起を担ぐ言い換えを「忌み言葉」といい、「縁起が悪く聞こえる言葉を縁起良い言葉にして使う」のです。日本語独特というより、江戸独特の言葉だそうです。
スルメ→アタリメ
の他にも
「すり鉢」→「あたり鉢」
「すりこぎ」→「あたり棒」
「墨をする」→「墨をあたる」
「すずり箱」→「あたり箱」
「髭(ひげ)をする」→「髭をあたる」
があるそうです。
私には、「髭をあたる」がストンと落ちました。近所の床屋さんが使っているです。
この他にも、
「鏡割り」→「鏡開き」
鏡餅を割るの、「割る」が縁起が悪いとして「開き」に変えたと言います。
もっと知らなくてびっくりしたのは、
「亀梨(かめなし)」→「亀有」
です。 (諸説あります。)
昔の地名は亀梨だったのですが、江戸ッ子が「無しは縁起が悪い」として「亀有り」と呼んでいたため「亀有」にかわってしまったと言います。
江戸っ子、恐るべし。