結局、経済的に余裕がある家庭の子はマシュマロを我慢できる

今日もまた、マシュマロテストについてです。
実は、この有名なマシュマロテストは間違いだったということが言われています。
この間違いというのは、嘘というのではなく、我慢強さと学校の成績との因果ではなく、他の要因との因果関係の方が強いというのです。

実は、
マシュマロテストを再現したテストをしたところ、マシュマロを我慢できた子は、成長してから学校の成績が良かったところまでは、本来のマシュマロテストと同じだったのです。

しかし、そこに、

・両親の教育レベル
・経済状況

の要因を考慮して分析すると、

「金持ちで学歴の高い両親の元に育った子どもほど、マシュマロを我慢できた」… 続きを読む

幼児期にマシュマロを我慢できた子は、それからずっと成功した

マシュマロテストについて、一昨日から話題にしてきました。今日も、しつこく取り上げます。

マシュマロテストが注目を浴びたのは、そのテストそのものではありません。
注目を浴びたのは、子供たちのテストの結果と、その後の人生との相関が明らかにされたからです。
みんなが驚いたのは、その後のフォローアップ調査の結果です。

その後の調査では、マシュマロテストを受けた4歳半の時点での自制心の有無(マシュマロを食べなかった・食べた)は、10年たっても持続していました。 マシュマロを食べなかった子たちは、マシュマロを食べた子たちより、周囲からより優秀と評価されていることが判明したのです。

加えて、大学進学適性試験(SAT)の点数には、トータル・スコアで平均210ポイントの相違が認められました。

そして、この傾向は、生涯に渡って継続していて、マシュマロを我慢できた子は社会的に成功していることが明らかになっています。

強引かつシンプルに言うと、

「幼児期にマシュマロを我慢できた子は、それからずっと成功した」… 続きを読む

「自制心」には、自分をコントロールして、目的を達成するための「工夫」する ことも含まれている

昨日触れた「マシュマロテスト」は、子供の「自制心」をみるテストだと言われています。
ですが、マシュマロを目の前にして15分間我慢できた子は、とりわけ我慢強い子だったとは言えないのです。

それは、マシュマロを目の前にして15分間我慢できた子は、その15分間をマシュマロをじっと眺め、「ぼくは、このマシュマロを食べない」などと念じながら?過ごしたわけではないからです。

マシュマロテストをクリアーできずに、マシュマロを食べてしまった子は、マシュマロを見たり、触ったりしていました。
これは、解釈すれば、

「マシュマロを見たり触ったりするたびに、「意志力」がどんどん減っていき、ある閾値を超えた時に、我慢できなくなって食べてしまった」

のだと考えられます。

一方、マシュマロテストをクリアーできた子は、

「マシュマロから気をそらす「工夫」をしていた」

のです。… 続きを読む