参考にしたい文部科学省の書きぶり

文部科学省の「学校における働き方改革に関する緊急対策」を、もう少し詳しくみていきましょう。

きっと、これから行われるであろう学校の「年度末反省」に活用できると思います。

文部科学省は、「基本的には学校以外が担うべき業務」として、次の4つの例をあげています。

?登下校に関する対応
?放課後から夜間などにおける見回り,児童生徒が補導された時の対応
?学校徴収金の徴収・管理
?地域ボランティアとの連絡調整

そして、この業務は学校ではなく、地方公共団体や教育委員会,保護者,地域学校協働活動推進員や地域ボランティア等がやるべきだと言うのです。

皆さんに参考にしてほしいのは、「働き方改革中間まとめ」の文部科学省の書きぶりです。
文は長いのですが、説得力のある書きぶりなのです。
http://bit.ly/2DAHrdZ

まず、文部科学省の意見に、反対する意見をあげています。

「学校による登下校の安全に関する対応については,児童生徒の登下校時の安全確保や,地域・保護者と学校の連携体制の構築にも繋がることから有意義であるという指摘がある。」

登下校時に、教師が地域や保護者と顔をつき合わせることで、もっとわかり合い、協力できると言うんですね。
もっともですが、しかし、これは「付随したメリット」です。

次に、文部科学省の意見を、すでに実施している例を紹介しています。

「他方,諸外国では教師が対応せずに,保護者等の別の主体が担っている。」
「また,地方公共団体ではスクールガードリーダーや学校安全ボランティアの巡回,地域住民による登下校の見守り活動等による安全確保の取組が行われている例もある。」

あなたの学校がやっていることはすべての学校がやっていることではありません。それは当たり前ではないですよと言うのです。
そして、工夫次第でやればできる、と言うのです。

そして、どこが本来やるべきか、きっちり示しています。

「通学路を含めた地域社会における治安を確保する一般的な責務は当該地域を管轄する地方公共団体が有するものであることから,登下校の通学路における見守り活動の日常的・直接的な実施については,基本的には学校・教師の本来的な業務ではなく,地方公共団体や保護者,地域住民など「学校以外が担うべき業務」であると考えられる。」

まちの治安は、地方公共団体が有する警察組織が担っています。
ですから、その地方公共団体等が中心となって登下校の体制を構築すべきだと言うのです。

大いにうなずけます。

文部科学省の書きぶりをまとめます。

反対する意見の提示

すでに実施している例の提示

本来やるベき機関の提示

このパターンで、他の例も書かれています。

ぜひ、学校で勤務時間・勤務内容等を話し合う際に、参考にしてください。