日本財団が発表した「不登校傾向にある子どもの実態調査報告書」には、「中学校に行きたくない理由」も調査されているのです。
なんと、「授業」に関することが目立った理由なのです。
昨日示した、不登校傾向の分類は以下の通りでした。
1 不登校(文部科学省の定義による)
2 不登校気味(文科省定義外)
3 教室外登校
4 部分登校
5 授業不参加
6 仮面登校
このどの分類の子でも、「中学校に行きたくない理由」の1位と2位は
・疲れる
・朝、起きられない
てす。
でも、これは身体的な症状で、ある原因があっての結果ですよね。
すると、その原因としてこの子達が指摘している理由は、
「授業がよくわからない・ついていけない」
「小学校の時と比べて、良い成績が取れない」
「テストを受けたくない」
が多いのです。
「学校は居心地が悪い」
「友達とうまくいかない」
といった人間関係の悩みの理由も多いのですが、それよりも多いです。
「小学校の時と比べて、良い成績が取れない」
「テストを受けたくない」
は、つまるところ、
「授業がよくわからない・ついていけない」
に統合されます。
学校生活の1日のうち、ほとんどは「授業」です。
すると、
「授業がよくわからない・ついていけない」ということは、ほとんどの時間を「自分はできないという自己否定」で過ごすことになるのです。
これは、とてつもない「苦痛」だと思います。
不登校や不登校傾向の子に対して、とかく「人間関係の悩み」にスポットを当てて解決しようとする傾向があります。
しかし、「授業」にスポットを当てて解決していくことが、もっと大切なのだと、この調査は教えてくれています。
日本財団「不登校傾向にある子どもの実態調査報告書」
http://supervisor-ex.com/L90494/b300/13681
授業は、学校教育の「核心」なのです。多くのことの原因がここにあると思うのです。