「学校は、軽い興奮を感じせしめなければならない」

まだまだ若かった頃、新潟県の村上小学校で研究(研修)会があり、参観しに行ったことがありました。
当時、村上小学校には飯沼宏校長という名物校長がいて、その校長先生が研究(研修)会を開いてくれたのでした。

その飯沼校長が言っていた言葉で、印象に残っている言葉があります。
それは、

「学校は、軽い興奮を感じせしめなければならない」

という言葉です。

若かった私の心に突き刺さったのは「軽い」という言葉でした。

学校においては、子供の心に興奮を引き起こすことで、教育的な活動を作り出すことはあります。
意欲的に活動したり、協力したりするのです。

主に、イベントにおいて、そのような興奮を引き起こそうとします。
運動会や音楽会、学習発表会、修学旅行、卒業式・・・。

確かに、「興奮」は大切です。
しかし、「興奮させすぎると害になる」と飯沼校長は言うのです。

それは、この研修会を開催した時の飯沼校長の文を見るとわかります。

私は、ある一つ「会」が終わって、子どもも疲れてしまって、先生もそのことが終わったとたんに別のことをしたくなったりする、そういう事大なやり方はとらない。 興奮は軽くていい。

日常を壊すような興奮は、害になります。
軽い興奮なら、日常の延長で心地よく子どもを育て、先生も自然に自分を伸ばすことができるのです。