不登校について子供と教師の理由がずれている

不登校について子供が考えていることと、先生たちの認識がずいぶんとズレているとわかります。
それは、昨日紹介した教育トークライン2021年2月号の原田朋哉氏の記事です。

それによると、不登校の子が学校に行けなかった理由は、次の通りでした。

「子供の考える不登校になった理由」
1  友人との関係 52.9%
2 生活リズムの乱れ 34.2%
3 勉強が分からない 31.2%
4 先生との関係 26.2%
5 クラブ等の友人関係 22.8%
6 入学転校等で馴染めず 17.0%
7 インターネット、ゲーム等 15.3%
8 病気 14.7%
9 親との関係 14.2%
10 学校の決まりなどの問題 10.0%

ところが、先生たちは、次のように認識しているのです。

「教師が考える不登校の理由」(中学)

1 無気力 26.2%
2 不安などの情緒的要因 26.2%
3 いじめを除く友人関係 15.9%
4 遊び・非行 10.3%
5 学業の不振 9.2%
6 親子関係をめぐる問題 8.8%
7 病気による欠席 7.5%
8 意図的な拒否 4.8%
9 家庭生活環境の急激変化 4.5%
10 家庭内の不和 3.6%

ご覧の通り、子供と教師の認識がずれています。
多くの子供は「友人と先生との関係に問題がある」と考えています。
しかし、多くの教師は「友人との関係と子供個人に問題がある」と考えているのです。

確かに、子供個人の問題として「無気力」や「不安」として表に現れてくるのですが、その原因をたどってみると、もしかしたら「先生との関係や友人との関係」に行き着くかもしれないのです。

ぜひ、個人的な問題として片付けないで、学校・学級・教師の問題なのかもしれないという視点をわすれないでほしいです。