「〜さんと同じで、〜です。」の価値

あるコーチングの6ヶ月に渡る連続セミナーにオンラインで参加していたら、受講者の一人の方が小学校時代に感じていたことを話してくれました。 それは、意見を発表する際に、

「〜さんと同じで、〜です。」

という枕言葉をつけて言うことへの嫌悪感でした。

その受講者は、「自分の意見なんだから、他の人がどういう立場にあるかを言う必要はない。自分だけでないと言うことで、予防線を張っているようでいやだった」と過去の思いを吐露したのです。

ですが、その枕言葉付きの意見表明への嫌悪感が、その連続セミナーに参加してなくなったと言います。

それは、その連続セミナーにおいて、自分も意見表明に慎重になり(実際、かなり重苦しいテーマのセミナーでした。)他の人の意見表明をじっくりと聞いた上で、それを使って、予防線?での発言を積み重ねたからです。

その受講者は、他の人の考えによりかからない意見の表明ができるようになるためには、そのようなゆるやかなステップが必要だと、体感したと言います。

教室には、意見表明においても、様々なレベルの子が混在しています。
ですから、一律に「自分だけの意見を堂々と述べる」ことを目標としてはいけないと思います。

意見表明に及び腰の子も、参加できる間口の広いやり方が必要なのです。
「〜さんと同じで、〜です。」は、その一つのやり方です。