信州大学の本田秀夫教授が提示する「発達障害の子の育て方、3つのポイント」は、以下の3つでした。
1 グレーとは白ではなくて薄い黒
2 「せめてこれくらい」はNGワード
3 「友達と仲良く」と言ってはいけない
これを、別の言い方で本田氏は述べています。
1は多数派に合わせない
2は平均値に合わせない
3は友達に合わせない
です。
この3つの「合わせない」を見ていくと、どのポイントも、
「発達障害の子に世間一般の基準に合わせることを求めて、無理をさせてはいけない」
ということになります。
確かに、よくわかります。
発達障害の子、その子特有なことに合わせようということです。
しかし、この指針を受け入れようとするのですが、保護者も教師も、非常に不安になります。
それは、「合わせない」を選んでいたら、この子にとって辛さは格段に減るだろうけれど、それで、この子がどこに行けるのか・どこに行ったらよいのか、がよくわからなくなるからです。
別の言い方をすれば、将来のビジョンが描けない(描けにくい)のです。
発達障害の子を保護者にコーチングしていると、そのビジョンの描きにくさが、保護者の不安を特にかりたてていることに気づきます。
私は、ともかく、その保護者の不安をよく汲み取り、受け止めていきたいと考えています。