教育人材確保のポイントはそこじゃない

えっ、給料が2.5倍になるの?
なんて、ニュースを見て思った人もいるかもしれません。

自由民主党の「令和の教育人材確保に関する特命委員会」が、政府に対する政策提言「令和の教育人材確保実現プラン」を取りまとめて発表したことが、ニュースに取り上げられました。

でも、そのニュースの文言をよくよく見ると「給与上乗せ分2.5倍」なのです。

公立学校の教員の給与に残業代の代わりに上乗せする「教職調整額」は、給与月額の4%です。
それを10%以上に増額するというのです。

他にも、提言には、教員の残業時間を月20時間程度に減らす目標等も取り上げられています。

このニュースを見て、そこじゃないんだよなあと、私は思った次第です。

例えば、給料が30万円とすると、現行の教職調整額は12000円です。
これが、30000円になるわけです。
増えるのはもちろん嬉しいでしょうが、18000円増やすから同じ仕事をしろなんて言われたら、うんざりすると思います。

そうではなくて、教員の業務の削減を、制度としてやってほしいのです。
学校の努力で行う業務の削減には限度があります。

その上で、慢性的な教員不足を解消するために、「教員の増員」を制度としてやってほしいのです。

小手先の変更ではなく、思い切った制度変更をやらないと、教員は疲弊していくと思います。