「下方比較」が必要?なときもある

昨日、心理学における「下方比較」を取り上げました。

確かに、自分より貧しかったり、不遇な境遇だったりする「下」の人たちのことを考えるとことで、自尊心を満足させることは「よからぬ」感情でしょう。

しかし、この感情をもってしまうことは、なんらかの意味があると思うのです。

私達は、「下方比較」することで、相対的に自尊心を高めることができます。
つまり、簡易に?自尊心を「回復」させることができるのです。

ですが、ひどく失敗して落ち込んだり、トラブルが起こって傷ついたり、そんなことが時に起こります。
このとき、自尊心はどん底状態です。

そんな自尊心のどん底状態のとき、もっと不遇な人のことを考えて、「まだ、私は恵まれている」と心を奮い立たせることがあるわけです。

まだまだ、自分はましだ。
この人の苦労に比べたら、自分はたいしたことはない。

そんな思いが、自尊心を「回復」させるわけです。

ただ、この「下方比較」による自尊心の「回復」のやり方は、「栄養ドリンク剤」のようなもので、一過性でその場しのぎだと思います。

ですから、一瞬だけ、その「栄養ドリンク剤」を飲んだら、そのエネルギーを元に、あとは自分の現状に向き合っていくことが望ましいと考えています。

ということで、私の場合も、その時はちょっと疲れていたかななんて思っているわけです。

いかがでしょうか。
皆さんも、ひどく落ち込んだら、「下方比較」を一瞬だけして、心を「回復」させてもよいと思いますよ。