夏季休業に「斧を研ぐ」

昨日の7/20で授業終了、今日7/21から夏季休業に入る学校も多いのかと思います。
4月の始業式から、ずっと慌ただしかった日々から、ほっと一息つけるようになるわけです。

この長期休みにおいては、とにかく疲れをとり、そして、何かしら研修を積んでほしいと私は思っています。

さて、「木こりのジレンマ」とか「がんばる木こり」というお話をご存知でしょうか。
こんなお話です。

昔々、一人の木こりが材木屋に仕事を探しにいった。
給金はよく、仕事の条件もさらによかったので、木こりはそこでしっかり役に立とうと決心した。

最初の日、親方のところへ挨拶に向かうと、親方は斧を一本手渡して、森の一角を割り当てた。
男はやる気満々で森に向かい、その日一日で18本の木を切り倒したのだった。
「よくやったな」親方は言った。「この調子で頼むぞ」
翌朝は誰よりも早く起きて森に向かった。

ところが、その日は努力も虚しく15本が精一杯だった。
「疲れているに違いない」
そう考えた木こりはその日、日暮れとともに寝ることにした。

夜明けがくると、18本の記録を超えてやるぞ、と心に決めて床を出た。
ところが18本どころかその半分も切り倒せなかった。

次の日は7本、そのまた次の日は5本、そして最後には夕方になっても2本目の木と格闘していた。

何と言われるだろうとびくびくしながらも、木こりは親方に正直に報告して、これでも力のかぎりやっているのです、と誓った。

親方は彼にこう尋ねた。
「最後に斧を研いだのはいつだ?」

「斧を研ぐ?研いでいる時間はありませんでした。木を切るのに精一杯です」

「ビジネス寓話50選 物語で読み解く、企業と仕事のこれから」 (アスキー新書)から

この木こりは、木を切ることが最重要だと考えて、斧を研ぐことを後回しにした結果、切った木の数が減ってしまいました。
木を切ること(本来の仕事)が忙しくても、ある時間を斧を研ぐことに回していれば、もっとたくさんの木を切り倒すことができたのです。

教師の仕事は忙しいです。
ですが、比較的余裕のある夏季休業のときだったら、時間をなんとかやりくりして、セミナーに参加するなり、読書するなり、実際に体験するなりして、スキルアップできます。 そして、そのスキルアップによって、仕事を軽減し、より有意義なものにできるのです。

ぜひ、夏季休業において、「斧を研いで」ください。