選択理論心理学における「行動」の捉え方

このメルマガで、たびたび紹介している「選択理論心理学」。
これは、アメリカのグラッサー博士が提唱した心理モデルです。

グラッサー博士は、ストレスを乗り越えるために何をコントロールしていくか考えるために、人の行動を「全行動」というモデルで考えました。

全行動とは、以下の4つをまとめた概念なのです。

・行為 歩く、話すなどの実際の動作
・思考 考える、想像するなどの頭の働き
・感情 喜怒哀楽
・生理反応 発汗、心臓がドキドキするなどの体の動き

私たちは、これら4つの行動をバラバラに行なっているわけではありません。
私たちがとる行動は、4つをすべて行っているとグラッサー博士は言うのです。

ここらへんは、あまり難しく考えないで、人が何かを考えたり、行動したりすると、この4つが相互に影響し合って変化するということだけ理解すればよいと思います。

そして、グラッサー博士は、この4つを車の車輪として例えたのです。

前輪は、行為と思考
後輪は、感情と生理反応

実際の車では、目的地に向けて方向をコントロールできるのは前輪であって、後輪はほとんどコントロールできません。

それと同じことを、グラッサー博士は言いたかったのです。

私達がコントロールしやすい、行動と思考であり、コントロールしにくいのは、感情と生理反応なのです。