「やさしい日本語」で伝える

先日、二歳の孫がアデノイドにかかって保育園に登園禁止になったので、その子の世話をしに行ってきました。
息子夫婦も、何日も続けて仕事を休めるわけではないので、ちょっと一日だけ手伝いに行ったわけです。

その息子夫婦の家に行くまでの電車に、「シカクいアタマをマルくする」日能研の広告が掲示されていたのでした。
「どれどれ、どんな問題かな?」と覗き込むとと、失礼ながら、なんだか簡単でした。
でも、子供に「伝える」ことを考えさせる問題だなと思ったので、紹介します。

それは、湘南白百合学園中学校の、こんな問題です。
https://em-tr271.com/L90494/b300/122811

「やさしい日本語」は、外国人の方など日本語があまり得意でない方に伝えるため、わかりやすい言葉や表現に言い換(か)えた日本語のことです。「やさしい日本語」を使えば、日本語があまり得意でない方と話すことができます。

【資料1】「やさしい日本語」で伝えるポイント
・全体的にゆっくり話し、言葉ははっきり発音する。
・一文を短く、区切って話す。
・難しい言葉は、簡単な言葉に言い換える。
・外来語(カタカナ語)はできるだけ使わない。
・曖昧(あいまい)な表現はせずに、具体的に伝える。
・方言はできるだけ使わず、標準語で話す。

【資料2】「やさしい日本語」の例
「今朝はめっちゃ暑かったなぁ」→「今日の朝はとても暑かったですね」
「土足厳禁」→ 「靴を脱いでください」

問1 「参加費は無料です」の言い換えで最もふさわしいものを次から選びなさい。
(ア)参加費はフリーです。
(イ)参加するときお金はいりません。
(ウ)参加するとき費用はけっこうです。

問2 「映画館に行くことをキャンセルします」の言い換えで最もふさわしいものを次から選びなさい。
(ア)映画館に行くことを固辞します。
(イ)映画館に行かないかもしれません。
(ウ)映画館に行くことをやめます。

問1、問2では、
・「フリー」「キャンセル」という外来語は使わない
・「固辞」という難しい言葉は使わない
・「けっこうです」「行かないかも」というあいまいな言い方は使わない
というポイントを当てはめるわけです。

すると、答えは(イ)参加するときお金はいりません。(ウ)映画館に行くことをやめます。となります。

ほんとスッキリした言い方ですよね。

いかがですか。
子供に「伝える」ことを考えさせる問題ではないですか。