PISAの目的

今日は、そもそも、PISA(OECD生徒の学習到達度調査)の目的は何なのかを、取り上げます。

PISAは、義務教育の段階を終えた15歳の子供が、生活の様々な場面で向き合う課題を、どれだけ知識や技能を活用して解決していけるか測定します。 ですから、知識や技能といった学校のカリキュラムに関連することではなくて、読解や思考、問題解決能力が重視されるのです。

このPISAの目的は、?先に示したどの子にも身につけておきたいと想定されている学力がどの程度なのかを測定することにより、自分の国の教育について振り返ることです。

「自分の国の教育システムの良い点と課題を明らかにして、それを教育施策にしていく」

それが、PISAの目的です。

そして、もう少し上の立場に立って、個々の国の教育施策ではなく、どのような教育施策がより、どの国においても有効なのかを考え、提示していくこともPISAの目的だと思います。

では、実際に、PISAの結果が日本の教育施策に、どのように役立てられたのか、推察してみます。

一つは、言語教育としての英語教育の強化です。
日本の子供の英語スキルの低さを修正するために、英語を学ぶカリキュラムの修正が加えられたのはPISAの結果が反映されていると思います。

もう一つは、STEM教育です。
日本の子供は、科学やテクノロジー、エンジニアリング、数学(STEM)のエリアの学力が低いことがPISAによって示され、それがSTEM教育が推進される原因になっていると思います。

今回のPISAの結果を受けて、どんな施策がうたわれるのでしょうか。