PISAの問題例を解いてみる

2022年のPISA(OECD生徒の学習到達度調査)の日本の成績が、数学的リテラシーにおいて全参加国・地域中で5位、読解力は同3位、科学的リテラシーは同2位の結果であることが、称賛されたニュアンスで報道されています。

ですが、そもそも、その問題がどのようなものであったかを知って、その順位というか、できぐあいというか、を判断することが必要かと思います。

今回のPISAにおける重点項目は、数学的リテラシーで、その問題例が公表されています。
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その問題例の2番目が、引用しやすいので、ここに示します。

「得点」
地元の新聞に、ゼットランド・バスケットボールチームについての以下の見出しが載
りました。
「ゼットランド新聞 バスケットボールチーム 大会優勝!」
「今シーズン全試合で勝利 今シーズンの得点差の平均は19点」
(得点差とは、ある試合で勝ったチームが得た点数と負けたチームが得た点数の差のことです。)


「この「得点」を読んで、下の問いの答えを一つクリックし、その理由を入力してください。
このシーズンの得点差の平均を踏まえると、このチームが実際にはどの試合でも19点差で勝ったことがないということはありえますか。 ・はい
・ いいえ
理由を説明してください。

これって、もちろんありえますよね。
18点差だったり、20点差だったり、19点差以外の得点差の平均が19点になる場合があるからです。必ずしも、19点差の場合が必要なわけではないです。

この問題は、私の実感としては「そんなに難しくない」問題だと思います。

ただ、この問題の正答率がどのくらいだったかと言うと、26.6%だったのです。

皆さんは、この正答率をどうとらえますか。
私は、中学校を卒業している子の4人に1人だけが正答というのは、手放しに喜べないように思えるのです。

どうでしょうか。