「上げ止め式」レバーから、「下げ止め式」レバーへ

1/17は、阪神淡路大震災が起こった日です。あれから29年になります。

阪神淡路大震災がきっかけとなって、「災害ボランティア」が定着しました。
学生だけでなく社会人も、それまでボランティアの経験がなかった人も多数参加するようになり、行政の支援を補助するような役割を果たしたので、1995年を「ボランティア元年」と呼んだりするのです。

私達の家庭にも、阪神淡路大震災の影響によるものがあって、それは、

「蛇口」

なのです。

レバーを上下に動かすことによって、水を出したり止めたりする水道の蛇口がありますね。
そのレバーの仕組みが、阪神淡路大震災の影響で変わったのです。

阪神淡路大震災以前の蛇口レバーは、

「上げ止め式」

でした。
(正しくは、混在していたようです)
これは、レバーを下げると水が出て、上げると水が止まる仕組みです。

ですが、阪神淡路大震災のとき、物が落ちてレバーを押し下げ、水が出たままになった事故が起こったのです。

このような事故例と、欧米では「下げ止め式」が一般的だったこともあって、1996年、蛇口の規格は、

「下げ止め式」

に統一されたのでした。

一見、蛇口から水を出したいときは、レバーをポンと下げる方式のほうが便利だし、それが人の行動として理にかなっていると思うのでしょうが、それが「逆」になっているのは、それなりの理由があるのです。