「自由研究」は児童生徒のものか、学校のものか

夏休みに多くの学校で行われている「自由研究」。 その「自由研究」は児童生徒のものなのか、それとも学校のものなのでしょうか。 そんなことが、なんと、最高裁判所で争われているのです。
ことの発端は、兵庫県内の公立中学校に通っていた、兄弟2人が学校側に損害賠償を求める訴訟を起こしたことです。
この2人の自由研究は、コンクールで「特選」に選ばれた優秀な作品だったのです。 ですが、この自由研究は、学校に保管?されていて、兄弟が卒業後に返却を求めたところ、学校にはなかったのです。 おそらく、学校側が処分したものと思われます。
この兄弟は、損害賠償を求めて訴訟を起こしたのですが、一審の神戸地裁は、家族の主張を認め、自由研究の所有権は作成した本人にあって、学校側の過失として2万円の賠償を命じました。
しかし、第二審の大阪高裁の判決は、作品の返却を前提としない運用がされてきたことは、学校側に所有権があることを裏付けているとして、一審判決を取り消したのです。
そして、家族はこの不服として最高裁に上告したのでした。
私は、横浜市だけでなく多くの学校では、夏休みの自由研究は、即刻、児童生徒に返却していると思っていましたが、返却していない学校もあったのだとビックリしたしだいです。
これって、学校で保管しても、場所をとるだけで、意味がないですね。 だったら、すぐ返すのが合理的だと思うのです。
とにかく、児童生徒の作品は返却することを大原則としましょう。