合理的配慮のわかりやすい例「メガネ」

これまで、「合理的配慮」の事例として、現状では、その要望が教師・学校にとって過剰な場合を取り上げてきました。
しかしながら、合理的配慮は、そんな「過剰」な場合ばかりでなく、教師・学校に負担がなく、即座に取り入れられることも多いのです。
合理的配慮のわかりやすい例として、「メガネ」が用いられることが多いです。
視力が低い子が、黒板の字が見えにくいので、メガネをかけることに、いちいち学校に許可を得ることはありませんね。
そして、メガネをかけている子に、メガネなしで黒板の字を読むための努力や訓練をしなさいなんて言ったりしないです。
視力が低いという困難さを抱えている子にとって、メガネをかけるという工夫をすることは「合理的配慮」なのです。
メガネをかけること以外にも、合理的配慮は、多々あります。 聞こえが悪い子が補聴器をつけることもそうですね。
ただ、メガネ、補聴器以外になると、一般的でなくなります。 陽の光をまぶしく感じる子にとってのサングラス、聴覚過敏で物音に敏感な子にとってのイヤーマフなどもそうです。
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「負担が重すぎない範囲の対応」を考える3

「合理的配慮」の事例として、様々なことがウェブでは例示されています。 ただ、その事例のように、保護者の要望を丸ごと取り入れることは難しいです。
ここは、きちんと学校でできること、できないことを提示して、保護者と合意していくことが必要です。
文部科学省のサイトでは、「合理的配慮の例」が提示されています。 具体例ではなく、概念的な例です。 em-tr271.com/L90494/b581/124991
例えば、 共通の項目として、こんな例があげられています。
・バリアフリー・ユニバーサルデザインの観点を踏まえた障害の状態に応じた適切な施設整備 ・障害の状態に応じた専門性を有する教員等の配置
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「負担が重すぎない範囲の対応」を考える2

「合理的配慮」は、それぞれのケースごとに行われることが異なって当然です。 それは、子供が異なり(保護者が異なり)、教師と学習環境が異なるからです。
要はニーズが異なっている上に、そのニーズに対応する側も異なっているのです。 ここらへんが、「建設的な対話」が重要とされる所以ですね。
さて、こんな事例があります。
事例2:読み書きに困難さが見られる5年児童 児童の様子 ・通常の学級に在籍し、通級による指導(自校通級)を受けている。LD(学習障害)の傾向があり、漢字の読み書きが難しい。手本を見ながらでも、細かい部分を間違えることがある。書くことに強い抵抗感がある。 ・音読はルビをふるとできる。 ・全般的に学習意欲が低下している。
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